あけましておめでとうございます。旧年中のご愛顧まことに有難うございました。
今年も土佐和紙のLadyRisa(レディリサ)をよろしくお願い申し上げます。
さて、今年も冬の風物詩:楮(こうぞ)の刈りいれと紙料(和紙の原料)作りが始まりました。
モリサでは毎年この時期になると、森澤社長のこうぞ畑で和紙の原料となるこうぞの刈りいれをします。
モリサの楮紙はこの時期は100%高知産(土佐市産)の原料で、和紙を作ります。
まだまだ年間の全量を、自社の畑で栽培するほどはないのですが、
この時期のこうぞ紙は100%高知産・高知製造の地産地消です(胸を張る!!)
こうぞが和紙になるまでをご存知ない方に、
こうぞが紙の原料となるまでをご案内いたしましょう。
1)株を残し、一年掛けて伸びた枝の部分だけを刈り取ってきました。
株は残していますので、来年またこのように伸びた枝を刈ります。
和紙産業が昔からの循環型といわれるゆえんがここにあります。
2)枝を蒸します。 紙の原料となるジンピは枝の外側にある皮と枝の間の柔らかい部分。
それを取り易くするために枝ごと蒸します。
3)蒸しあがった枝の外側の皮をはぎます。幹を掴んでぐるっと回すとほろっと皮が取れます。
蒸しあがったこうぞの枝は、まるでさつま芋を蒸したようなにおい。
実際、こうぞを蒸す時に一緒にサツマイモを入れるととてもおいしく蒸しあがります。
おいしそうな、におい!お腹がぎゅ~っと鳴ります。
4)
皮の端を掴んで、下までずずっと引きおろす。すると面白いように皮が取れます。
取れた皮から、外側の木肌をはがします。
木肌も保存しておいて、和紙を漉く時にぱらぱらと模様になるように散らすこともあります。
これが『こうぞ皮入り和紙』なのです。
原料を無駄なく使う、これこそが土佐和紙1000年の知恵ですね。
5)剥いだ皮を乾燥させます。板の間に敷き詰めて、場所を変えたり表ウラを入れ替えたり。1週間ほど乾燥させます。
6)冷たい水によく晒して、外の皮や細かい塵(皮やフシなど)をよく取り、
和紙の原料につかえるジンピ=紙料だけにします。 まるで絹糸のような紙料になります。
もとの枝がどんなものだったか、まったく分からないほど美しく清い姿に。
おまけ)皮をはいだ後のこうぞの枝。しろく(生成りというかクリーム色というか)、えもいわれぬ美しい木肌です。
この枝も活用します。
昔はお風呂を沸かすときの焚き物として使われたそうですが、
今はなかなか薪が必要ありませんね(残念)
土佐和紙のLadyRisaでは店舗でこの枝を販売しています。
花材に使う人あり、クラフトやタペストリー掛け、杖にする人もいます。
軽くて扱いやすく、美しい。
都会ではなかなか見られない材料でしょうね。
こうして今年も100%高知産のこうぞ和紙ができあがります。
高知の自然がはぐくんだ木や水で、高知の頑固な男衆が作ってます。
きっと龍馬さんの時代も、土佐のあちこちでこうして和紙が作られていたのでしょう。
今年はどんな和紙になるのやら・・・お楽しみに。
土佐和紙の販売は『土佐和紙のLadyRisa』へ。
posted by オーナロ at 12:50| 高知 ☀|
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