高知県安芸市でうどんの『国虎』にて食事をすませた私どもは、
一路室戸へと足を伸ばしました。
室戸で、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
室戸海洋深層水?
空海が修行を積んだという御厨洞(みくろど)?
鯨?
室戸岬?・・・
次から次へと出てくるわ出てくるわ・・・
それほど室戸には色んな顔があるということですね。
私は室戸といえば、まずこれ!

何だと思いますか?これは『浜あざみ』です。
幅は約10cm、高さは3cmといったところでしょうか。
運良く室戸岬の突端の岩場で発見できました。
春先に岩や砂場から新芽を出すこの『浜あざみ』を根ごと採って
(またこれを根ごと採るのがすごく大変なんですが・・・)
丸ごと天ぷらにして食べます。
やさしい牛蒡のような、とても風味のある食べ物です。
私は高知県人でありながら、室戸に住むまで食べたことがなかったのですが、
当時子供同士が良く遊んでいた「室戸測候所」の皆さんと、
官舎の庭をゴリゴリ掘ってたくさん採ってきて食べました。
ほんとうに美味しい。自然の贈り物です!
室戸は記録に残るような強風が吹くことで知られていますが、
普段も風が強く、特に浜に近いところでは
植物も地に這うが如く育ってしまいます。
黒潮が接岸するため、一年を通してほとんど気温の変化がなく、
積雪もありません。
独特の植生で、亜熱帯にちかい常緑植物が一年を通して緑濃い姿を
見せてくれます。
この時もあちこちの庭で真っ赤なハイビスカスを見ました。
すごいなぁ!室戸。あらためて室戸という土地の独自性を感じました。
根ごと採って天ぷらだなんて…、かなりワイルドだわ…、
う〜ん、凄いわ…!!
笑われるのを覚悟して白状すると、私、生まれて初めて写真見て、
存在を知りましたっ!! 多分、見つけても、またいで
通り過ぎてしまいます…。
まだまだ未知の世界が多いのですねぇ〜!!
知った以上は、食べてみたいなぁ!!
今高知は「新高梨」というハンドボールほどの梨が最盛期を迎えていますよ。
これもまた「20世紀梨」などとは違う甘さですごく美味しいんですから・・・
ぜひ・ぜひ!お待ちしていますよ!
岬近辺にもあると思いますよ!
最近は、高知市内の料亭や居酒屋さんでも春になると「浜あざみの天婦羅」というメニューを見かけます。
街中でも「春の味として認識され始めた⇒売れる⇒業者さんが取る」という図式が出来始めているかもしれませんね。いいのかなぁ・・・?
やはり地域の野趣あふれる味として残って欲しいものです。