皆さんもきっと見たことでしょう。小泉君以外は・・・。そうです、マイケル・ムーアの『華氏911』です。
前評判では、リアル・エンターテイメントということで、個人的にはもっと笑いを期待していたんですが、「初めクスクス、帰りは無言」という一般的な反応になってしまった。残念!というより、やられた!
見てない人もいると思いますが、大きな声でいいましょう!
「やっぱ、見るべきです!」
政治的に偏っているというのは承知の上。もとより私たちには、アメリカ大統領の選挙権すらないじゃないですか。共和党が好きな人はそれでいいし、ブッシュが好きな人はそれでいい。でも、やっぱ見るべきです。
対岸の火事(と言っちゃダメですが)の日本人にとって、何が一番現実的にとらえられるかというと、それは今、イラクで実際に殺し合いをやってる、若きアメリカ兵の言葉です。
ハードロックを装甲車内のカーステレオ(?)で、ガンガンかけながら「これを聴きながらやってると乗ってくるんだ」。とか、
「自分でも、時々落ち込むよ・・・」という普通の若者の言葉です。
普通の19歳が戦争やっているんだ、という現実です。
日本は第2次世界大戦で原爆を落とされましたし、沖縄では恐ろしく沢山の人が死にました。
平和教育とかって、修学旅行で戦争体験を聞くわけですが、昔話のように聞こえてしまうのはなぜですか?
戦争をやっちゃいけないと知っているのに、兵隊を送ってしまうのはなぜですか?
それもこれも現実味がないからじゃないかな?
「ハードロックをガンガンかけながらじゃないと、人は撃てない」という気持ちのほうがよくわかる気がする。
悲しい気持ちなど聞こえないふりして、実際、人を撃たなきゃ自分がなくなるわけでしょ?
そういう今の言葉を、今の若い人に届けるのはとても重要な気がする。きっと、政治的に偏ってる、もしくはエンタテイメントだ、とか色んな理由をつけて、学校で見に行くことなんかない映画だと思うけど、思春期以上の子供を持つ親御さんは一緒に見るのをおすすめします。グロテスクな表現あり、とご承知ください。
どうやって戦争がはじまって、どんな人が戦争に行って戦うのか。
どんな人が殺されているのかよくわかる。
わかりたくないけど、本当によくわかる。
そして、胸が痛〜くなる。
そんな映画でした。詳しい情報はOFFICIAL SITEへ
マイケル・ムーアのサイトもおもしろい!


痛い映画を見たあとは、お部屋でじっと浸るのもいいでしょう。
そんな雰囲気作りにぴったりのキャンドル用の和紙あります。
http://www.ladyrisa.com/